ミャンマー 「ヤンゴン市無収水削減計画」で、JICSは日本の事業者と契約。事業開始セレモニーがヤンゴンで開催されました。
〜質の高い水道インフラサービスを持続的に提供し、日本企業の海外進出を支援するODA〜

2016年11月8日

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10月21日にヤンゴン市役所で開催された
事業開始セレモニーの様子(1)

 ミャンマーの最大都市ヤンゴンでは漏水や盗水などにより、各家庭に供給されず水道料金の収入につながらない「無収水」が6割以上となっています。

 この状況の改善に向けて、日本政府はヤンゴン市マヤンゴン地区において、日本の事業者による漏水調査、設計、水道管の取替及び修繕を通じた無収水削減を目指す、官民連携のODA「ヤンゴン市無収水削減計画」(供与限度額21億600万円)の実施を決定しました。

 さらに、このプロジェクトでは、新たな取組みとして、ODAの資金による水道管の取替などを行う日本の事業者が、別途ヤンゴン市と契約し、その後の水道管の維持管理業務を含む無収水削減業務を実施することになっています。

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2016年8月、開札立会いのため、ヤンゴン市開発委員会の方々がJICSへ来訪されました

この新たな継続的・長期的な取組みにより

  • 無収水率の低減により現地の水供給量が向上
  • 上水道無収水率約5パーセントの日本の技術を活かした質の高い水道インフラサービスを持続的に提供
  • 日本の事業者のノウハウによる現地実施機関の無収水マネジメント能力が向上
  • ODAでの業務に加え、ヤンゴン市から水道管維持管理の業務を受注する枠組みとして、日本企業の事業・運営業務の獲得、海外進出をサポート

することなどが期待されています。

 このプロジェクトにおいて、JICSは外務省の公募により、この事業の現地実施機関であるヤンゴン市開発委員会の代理として日本から援助された資金の管理やプロジェクトのマネジメントを行う「調達代理機関」に推薦されました。その後、ヤンゴン市開発委員会と2015年8月に調達代理契約を交わし、同委員会の代理(調達代理機関)として、業務を行っています。

 今回、調達代理機関の業務には、水道管取替などに従事する日本の事業者の選定(入札)手続きが含まれますが、入札図書※1の作成では、ヤンゴン市側の担当者と重要事項である契約条件、仕様、ヤンゴン市側の負担事項を決定するための話し合いを何度も行いました。

 その後、事業を担う日本の事業者を選定する入札をJICSの本部で実施し、選定されたジャパンコンソーシアム合同会社(東京都水道局の監理団体東京水道サービス株式会社と東洋エンジニアリング株式会社が設立した本事業を実施する会社)と2016年10月7日に契約を締結しました。現地ヤンゴン市では、事業者との契約締結を踏まえたキックオフミーティングが2016年10月13日に開催され、関係者が一同に会して今後のプロジェクトの実施計画について協議しました。また、翌週21日には、事業開始セレモニーが開催されました。ミャンマー側からは、ヤンゴン市長やヤンゴン市開発委員会の水道局長、対象となる地区の住民をはじめ多くの人が参加し、また日本側も大使館や事業者、JICSが出席し、盛大な式典となりました。

 今後、事業が本格的に開始しますが、すべての関係機関と協力し、迅速かつ効果的なプロジェクトの実施に向け、努めてまいります。

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10月13日のキックオフミーティングの様子
(手前左2名がJICS職員)
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事業開始セレモニーの様子(2)

E/N※2 (ODA 業務)漏水調査、水道管の取替・修繕など※3

※1 入札図書:入札に参加する企業に対し、入札関連のさまざまな条件や業務内容・契約内容などを提示した書類。

※2 E/N:交換公文(Exchange of Notes)のこと。国家間または国家と国際機関との間における国際法上の権利義務関係を設定した書簡を交換する。援助に関するE/Nには、日本政府と受入国政府との間で合意した援助供与内容が記載されている。

※3 ジャパンコンソーシアム合同会社とヤンゴン市は、その後の維持管理業務について別途契約を締結する見込み。

プロジェクト基礎情報

案件名 ヤンゴン市無収水削減計画
供与(E/N)額 21.06億円
交換公文(E/N)署名日 2015年3月19日
調達代理契約(A/A)締結日 2015年8月21日
契約相手(調達代理契約) ヤンゴン市開発委員会
プロジェクト概要 ヤンゴン市マヤンゴン区の漏水調査、設計、水道管の取替及び修繕、水道メータの取替などを通じた漏水率削減達成プロジェクト
JICSの役割 本プロジェクトの調達代理機関として、援助資金を管理するとともに、入札などの調達手続及びプロジェクト監理などを担当する。
調達内容 コンサルタント(現地調査、入札図書案作成業務など)、事業者(漏水調査、設計、水道管の取替・修繕業務など)
プロジェクトの主な流れ/現状 2014年11月:日本政府よりミャンマー政府に推薦する本プロジェクトの調達代理機関候補団体に選定(公募)
2015年8月:ヤンゴン市開発委員会と調達代理契約締結
2015年10月:コンサルタントによる現地調査開始
2016年8月:事業者選定のための入札実施
2016年10月:漏水調査、設計、水道管の取替及び修繕、水道メータの取替など行うジャパンコンソーシアム合同会社と契約を締結
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