マラウイ 「第二次中等学校改善計画」の全校が竣工

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2015年2月9日

 平成23年度マラウイ共和国コミュニティ開発支援無償「第二次中等学校改善計画」の起工式が2012年11月に行われてから1年9ヵ月、全6校の中等学校が完成しました。これを受けて、サリマ県マテンジェ校にて、2014年9月18日に竣工式が執り行われました。式典には、マラウイ側からガンビ教育科学技術副大臣、日本側から西岡周一郎駐マラウイ日本国大使、徳橋和彦JICAマラウイ事務所長をはじめとして、コンサルタントやJICSを含めたプロジェクト関係者、学校関係者、生徒、地域の人々等、多くの方が出席しました。

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完成したマテンジェ校
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記念銘板の前にて、西岡大使とガンビ副大臣

 西岡大使は挨拶で、マラウイにおける教育の重要性と日本国政府による今までの支援、マラウイ共和国政府が教育分野に重点を置き、様々な政策を実施していることを称讃し、各中等学校の生徒の学習及び生活環境が整えられたことへの喜びを伝えるとともに、日本が引き続きマラウイの教育向上に貢献していくことを述べられました。また、ガンビ副大臣の挨拶では、日本国政府によるこれまでの協力に対する感謝の意を示すとともに、学校関係者に対して施設を大事に使用していく大切さに言及し、マラウイ共和国政府として今後も就学率の向上と教育の質の向上に努めると述べられました。

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式典の様子
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生徒代表による挨拶

 その後、生徒による合唱、朗読、演劇、コミュニティの人々によるダンスや合唱など、多くの催し物が続き、バンダ教育科学技術次官や国会議員もダンスに加わるなどして、会場は大いに盛り上がりました。

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中等学校 生徒による合唱
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生徒による演劇:日本政府への感謝
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コミュニティによるダンス
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コミュニティ・小学生によるダンス

 このプロジェクトでは既存の中等学校施設を拡充し、対象地域での中等学校施設の収容能力が1,120人(28教室)分増加し、中等学校の就学生徒受け入れ能力が向上するとともに、計2,080人収容可能な多目的ホール(6棟)や理科実験室、図書室も建設され、生徒たちはより充実した教育を受けることができるようになりました。また560人分の女子寮(5棟)が完成し、男子生徒よりも入学数が少なく、さらに遠距離通学や妊娠・早婚、家事労働などの理由から中途退学率が高かった女子生徒に、通学時の危険回避も含め安心して通学し、勉強を継続できる環境を提供できるようになりました。

 JICSはマラウイ共和国教育科学技術省の調達代理機関として、援助資金を管理し、コンサルタントの雇用、施工会社の選定・契約及び学校家具・機材の調達、製造監理等、中等学校建設にかかるプロジェクト全体の調達代理業務を行ってきました。現在も、マラウイにおいてリロングウェ中等教員養成校建設計画、及び第三次中等学校改善計画(全11校)の2案件に携わっています。

 より良い教育環境をマラウイの子供たちに届けるため、JICSは本案件での経験を活かし、今後も建設及び機材の調達が円滑に進むよう、引き続き努力してまいります。

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新設のホールで昼食をとるリワラジ校の生徒たち
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新設の教室で授業を受けるムクイチ校の生徒たち

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食堂脇には食品や日用品の売店があり、
生徒たちが販売を担当しています。

プロジェクト基礎情報

案件名 第二次中等学校改善計画
供与(E/N)額 10.85億円
交換公文(E/N)署名日 2012年3月30日
贈与契約(G/A)署名日 2012年3月30日
調達代理契約(A/A)日 2012年4月30日
契約相手(調達代理契約) マラウイ共和国教育科学技術省
プロジェクト概要 北部州及び中央州の中等学校6校に対し一般教室、理科実験室、図書室及び教員住宅等、並びに女子寮(5校分)の建設及び教育用家具、理科実験器具の調達。
JICSの役割 本プロジェクトの調達代理機関として、援助資金を管理するとともに、施工会社を始めとするプロジェクト推進に必要な役務や機材の調達及びプロジェクト監理を担当する。
調達内容 施工監理(コンサルタント)、学校建設(施工会社)、家具・実験器具(家具会社、商社)
プロジェクトの主な流れ/現状 2012年5月:コンサルタントと契約
2012年10月:施工会社と契約
2012年11月:起工式開催、着工
2013年4月:家具サプライヤー、機材サプライヤーと契約
2014年8月:全6校が竣工