職員の一日

山本さん

山本さん

入団14年目(2013年10月現在)

部署:業務第三部国際機関課

お読みいただく前に
・下記の文章で登場する「調達(業務)」について、わかりやすく説明しているページはこちらです。

経験業務

2000年 業務第二部 一般無償業務課

 パレスチナやフィリピンで子供へのワクチン接種を拡大するため、ワクチンを届けたり、ザンビアへワクチンを正しく保管するための冷蔵庫を届けるプロジェクトで調達業務を担当しました。案件当初は、欧米の製薬会社からワクチンを調達するケースが多かったのですが、この時期から新興国のメーカーも入札に参入し、より競争力のある価格でワクチンを供給するようになりました。インドの製薬会社から初めてワクチンを購入した際に、同社を訪問し、ワクチンの品質がWHOの基準に合致しているか、温度管理や有効期限の表示は適切か等、厳しくチェックを行いました。

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インドにて、フィリピン向けの麻疹ワクチンが発注どおりに手配されているか確認中(2003年)
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ザンビア 予防接種機材の引渡し式
(2002年)

2003年 業務第二部 調達監理業務課

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イエメンにて調達代理契約締結時に(2004年)

 イエメンへ簡易橋梁やごみ収集車を調達するプロジェクトや、カンボジア、ラオスへ鉄棒やガソリンを届けるプロジェクトなど担当しました。

 エチオピア電力公社への、可動式変電施設の調達も担当しましたが、何度も仕様の修正を行ったり、通関手続きでトラブルが発生したりと、大変苦労が多かったので、印象に残っています。エチオピアの通産省や通関当局に足を運び、通関の際に必要な実務手続きについて身を持って学ぶことができたのは、貴重な経験です。

 カンボジアにおける紛争予防・平和構築プロジェクトでは、戦争で残された小型武器を回収し、回収を行ったコミュニティーに井戸、道路、小学校を建設するという現地での活動を、日本国内でサポートする仕事にも携わりました。

2007年〜2008年 産休・育休

2009年 業務第二部 機材第三課

 入団以来、初めて技術協力支援に携わり、JICAの技術協力プログラムで世界各国へ派遣されたJICA専門家から機材調達の要請を受け、仕様の作成から、機材の輸送手配までを行いました。エジプトの科学技術大学における研究で使われる最先端機器(ロボット等)を調達した際には、日本各地の様々なメーカーを出荷前検査のため訪問し、とても良い勉強になりました。

2012年 業務第三部 国際機関課

 日ASEAN統合基金案件で、ミャンマー、ラオス、カンボジアの危機管理センターで使用されるパソコンや液晶ディスプレイ等の情報通信機器の導入や、ミャンマーの技術系大学で使用される研究設備やラボ用機材の調達を担当しています。

 また、電力が逼迫しているミャンマーに対し、発電用に使うディーゼル油を調達するプロジェクトも担当しています。

2012年12月出張時に撮影

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ラオスの危機管理センターにて
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国際機関課が担当するプロジェクトでラオスのファランサイに建設した「道の駅」にて

山本さんのある一日の様子

(写真)

9:00 出勤

9:10 メールチェック

 相手国関係機関や納入会社等からのメールを確認します。現地コーディネーターへメールで進捗確認・指示を行います。

10:00 書類作成

 納入会社より船積みスケジュールの連絡を受け、実施機関へ受入れ準備を依頼します。輸入や通関手続きに時間を要する国もあるため、事前の確認がとても重要です。

12:30 昼食

 お昼の時間、同僚と社内でヨガをして、心も体もリフレッシュします。

13:30 実施機関へ電話連絡

 相手国からのレスポンスは、文化や習慣、感覚等の違いもあり、こちらが考えるスピードでは返ってこないこともあります。そのような時にはこちらから何度も連絡を取り、先方から得た情報を納入会社に連絡し、納入手続きの進捗について情報を共有します。

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15:00 上司に報告・相談

 納入会社から得た情報を簡潔にまとめ報告し、今後の進め方について相談します。

16:00 船積み書類のチェック

 納入会社から提出があった船積み書類に目を通し、間違いや抜けがないか確認します。指摘事項を納入会社に連絡します。

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17:30 帰宅

※通常の終業時刻は18:00ですが、育児のため、非通常(フレックス)勤務を利用して、勤務時間を30分ずらして勤務しています。子供が待つ保育園へ急いでお迎えに行きます。

山本さんに聞いてみよう!

■入団動機は?

 幼少期を海外で過ごした経験から、国際的な仕事に就くことが子供の頃からの夢でした。

 大学では、政治学を専攻していましたが、主にアメリカ・EU政治の勉強をしていました。3年生の時、大学の交換留学プログラムで行ったアメリカのリベラルアーツカレッジで、開発学の風変わりで面白い教授と出会い、その教授の授業をきっかけに国際協力に携わりたいという思いが芽生えました。帰国後、大学の就職課でJICSの募集を発見し、大学のOBもいる事を知り、応募しました。

■仕事を通して感じたことなどは?

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ミャンマー ヤンゴン工科大学にて(2013年5月)
※左から4人目が山本さん

 現在、ミャンマーの案件を複数担当していますが、ミャンマーではここ数年で民主化が急速に進んでおり、国の情勢も目まぐるしく変化を続けています。しかしながら、約半世紀続いた軍事政権の影響から、政府は外国からの援助を受入れた経験がほとんどなく、情報がゼロに近い状態から、調査を始めなければなりませんでした。ミャンマー政府における意思決定の仕組みは、非常に複雑で、どの組織が何の権限を持っているのか、現地で複数の省庁や関連機関を駆け回り、聞き取り調査をして初めて明らかになりました。このような相手国側の特殊な状況を正しく理解し、調達条件を実施機関と一つ一つ決定し、エンドユーザー(政府から荷受人に指定される機関や会社)まで物資が届けられることを監理していくことがJICSの重要な役割です。

 想定外の難題が発生することが有り、四苦八苦することもありますが、ミャンマーのようなこれから開拓が進んでいく国で、現場にとても近い立場から仕事ができることは、JICSの仕事の醍醐味とも言えます。相手国においてJICSの仕事が認知される機会も多く、実際納入した機材が、人々の役に立っているところを見たときに、この仕事をやっていて良かったと、改めて感じます。

■今後の目標ややりたいことは?

 出張を除いては、東京本部での仕事がメインなので、出向等での外部組織勤務を経験してみたいです。私が携わっている調達は、援助の流れの中の一部分なので、援助をより広い視野で見て、さらに理解を深めることで、自分自身を成長させ、JICSの仕事をより良いものに近づけて行きたいです。

■ちょっとプライベート

 現在6歳の娘がいます。子育てと仕事の両立は、思ったより大変で心身ともに消耗しますが、職場の理解と家族の協力のおかげで、なんとかフルタイムで仕事を続ける事ができています。我が家は、両親が近くにいないので、主人との家事・育児の分担は、50・50です。夕食は20分以内で作る、洗い物は食洗機、掃除はお掃除ロボット、洗濯物はたたまない!等のあらゆる手抜き術を駆使しつつ、娘と過ごせる限られた時間を大切にしています。

 最近では、娘の方が一枚上手に成長し、うっかり者の母親に対して「○○持った?」と持ち物チェックをしてくれるようになり、親はなくとも、子は育つことを実感しています。

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