この2年間、特別業務室(現特別業務第二課)では、2009年度に開始した環境プログラム無償「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」(以下、「太陽光」)や国際機関の事業などを担当してきました。ここでは、私も担当する「太陽光」に絞ってお話しします。
「太陽光」がスタンダードな機材案件と大きく異なる点は、機材調達のみならず、機材を現地で据え付けることにあります。据え付け工事もそれなりに大規模なもので、「太陽光」は機材型と、コミュニティ開発支援無償などの施設型の中間に位置する案件といえます。
専門のコンサルタントが、日射角など自然条件を考慮して技術仕様を決め、これを基に入札を行います。契約相手先は(日本で)機材を船積みし、相手国に到着した機材を各サイトまで運搬します。同時に契約相手先は、あらかじめ機材据え付け用の基礎工事を準備しておく必要があります。据え付け場所は地上設置、駐車場の屋根、そのほかの建築物の屋根など多種多様で、コンサルタントが施工監理に当たる本格的な据え付け工事となります。据え付け後は、既設の送電線と結合させ、最終的に太陽光発電システムとして作動するか試験運転を行い、相手側の技術者へ技術指導を施した後、ようやく完工に至ります。
「言うは易し、行うは難し」で、当初は「なるほど、なるほど」と経験ある技術者の方々の話に頷いていましたが、いざ案件が始まるや予期せぬ事態が次々と押し寄せ、苦戦を強いられました。室内の会議では、「集電箱」や「配電箱」などの聞き慣れない技術用語が多く飛び交いました。そうした最中、2011年3月に起こった東日本大震災以降、原子力発電への危惧から太陽光をはじめとした代替エネルギーが世論の注目を一気に浴びることになりました。各担当者にとっては、まさに息もつかせぬ2年間でした。
すでに、数カ国の太陽光発電システムが竣工を迎え、2012年中にはさらに多くの竣工が予定されています。「システム系」と総称される、太陽光発電システムをはじめとした案件での貴重な経験は、必ずやJICSの将来の仕事の幅を広げてくれるものと思います。