日本政府が途上国政府に対し、円建てで貸付を行うことを総称して円借款という。通常は国際協力銀行(JBIC)が実施する政府開発援助(ODA)借款のことを指す。贈与を基本とする無償資金協力に対し、有償資金協力ともいう。円借款の貸付条件(金利、返済期間、据置期間)は商業ベースのものと比べ、きわめて緩和されたものとなっており、平均金利は約年1.4%、償還期間の平均は約35年。形態的には開発途上国政府の開発ニーズに合わせてプロジェクト借款(道路や橋梁、発電所などの経済・社会基盤整備)とノン・プロジェクト借款(構造調整借款、セクター・プログラム借款など)に大きく分けられるが、特に経済発展に必要な経済・社会基盤整備部門で資金需要が高い。日本のODAの3分の1(支出純額ベース)を占め、日本の途上国援助の枢要な柱になっている。近年の傾向としては、貧困削減・社会開発のための資金需要の増加、地球環境保全など地球規模問題への対応の必要が高まっている。