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JICSはメインプレイヤーです ―新型インフルエンザ対策―
葛西 健(世界保健機関西太平洋地域事務局地域アドバイザー(2009年9月当時))

 新型インフルエンザ対策には、三つの段階があります。第一段階は鳥などのインフルエンザウイルスを、動物の段階でコントロールする。第二段階はトリのウイルスが人から人に感染するウイルス(新型インフルエンザ)に変異したときに、即座に封じ込める。これを「迅速封じ込め」といいます。それができないと、第三段階、世界的に広がり感染爆発(パンデミック)を引き起こします。

 パンデミックを防ぐには、「迅速封じ込め」が重要です。JICSは、メインプレイヤーとして、WHO、ASEAN事務局、外務省、ASEAN加盟国とともに、そのための作業に取り組んでいます。迅速に感染を封じ込めるには、感染が発生した場所へ、可能な限り素早く薬(抗インフルエンザ薬)などの備蓄品を届けて防がなければなりません。それを可能にするには、JICSが担当しているロジスティックス業務が鍵を握ります。備蓄倉庫から通関を経て現地に届けるスピードが勝負です。各国での準備も重要で、感染症の調査・発見の能力を向上させ、薬の受入体制を整えるなど各国のキャパシティも高める。ここにも演習(シミュレーション訓練)を通じてJICSの業務が間接的に関わっています。

 2007年4月に初めて演習をしました。カンボジアで感染が発生したという設定で、JICS、WHO、ASEAN事務局、外務省が共同でシンガポールから備蓄品を運ぶ訓練です。ロジスティックスは、これまで補助的な業務と考えられていました。しかし2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)流行により、その重要性がクローズアップされました。JICSは「迅速封じ込め」において重要な鍵を握るロジスティックスのノウハウを持っています。

 感染を完全に封じ込めることができなくても、遅らせることができれば、功績は大きいのです。新型インフルエンザが急速に広がると、患者の急増により医療機関がパンクしてパニックが起こります。それは経済的にも多大な影響を与えます。広がりが緩やかであれば、その間に医療体制を整え、ワクチンによる対策も進めることができます。

 新型インフルエンザの危険性はいまも変わっていません。メディアなどで大きく取り上げられると関心が高まりますが、その後はすぐに静かになる。正しく怖がってもらうことは本当に難しいことです。広報の役割は非常に重要です。定期的に取り上げてもらい、人々の注意を喚起していくことには、大きな意味があるのです。

(インタビュー:2008年2月7日)


  インフルエンザ(H1N1型)の拡大が世界中で続いています。一方、高病原性鳥インフルエンザ(H5型)による鳥の死亡も、中国、ベトナム、インドネシア、エジプトなどで発生し続けています。WHOでは、H1型によるパンデミックへの対応とともに、H5型の流行に引き続き監視を強めています。JICSとのパートナーシップに改めて感謝申し上げます。

(追記:2009年7月10日)

(「JICS REPORT」2009年9月号掲載文より)

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