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見返り資金を活用した「稲作プロジェクト」の実施が、食糧供給の安定化に貢献
−リベリア共和国:食糧援助(KR)−

アクセル・マルセル・アディ 【リベリア共和国通商産業大臣(2014年8月当時)】

リベリアの地図
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アクセル・マルセル・アディ
通商産業大臣

継続的に米を調達して消費者に配布

 2008年、リベリア共和国では換金作物、とりわけ主要な食糧である米の価格が世界金融危機を前に急激に高騰し、米の政策的・経済的重要性に鑑み、リベリアの食糧安全保障を確保する必要がありました。そのような状況のなかで、日本政府とリベリア政府との間で交換公文が署名され、食糧援助(KR)プロジェク トとノン・プロジェクト無償資金協力(石油製品の調達)が決定しました。

 これらのプロジェクトを通じて、同年以来、日本政府および日本国民の皆様と素晴らしい協力関係を築くことができ、大変喜ばしく、感謝申し上げます。

 日本政府の食糧援助プロジェクトは革新的な開発援助プログラムであり、リベリアの貧しい人々の生活に大きな影響を与えています。

 これまで、2008年度(8,612トン)、2010年度(19,101トン)、2011年度(10,015トン)、2012年度(12,270トン)および2013年度(8,060トンが納入見込み)の食糧援助プロジェクトによって、合計およそ60,000トンの米が調達され、調達された米は卸売業者および小売業者を通じて消費者に配布されました。リベリア国内の価格競争が激しい米市場で、食糧援助プロジェクトで調達された米が米価の安定の一助を担っています。

リベリア国内で米の生産が順調に伸展

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2013年5月29日、TICAD V(第5回アフリカ開発会議)への参加で来日中の アディ通商産業大臣がJICSを来訪

 特に、食糧援助の見返り資金を活用した「稲作プロジェクト」の実施は、自国での米増産に大いに貢献 しています。また、食糧援助により米の供給が増えることで、地方に暮らす人々に流通や販売面などでの、雇用の機会を与える役割も果たしています。

 日本の援助は米の生産から消費までのバリューチェーンにも好ましい影響を与え、リベリア国内の米生産も順調に伸びています。とりわけ、「稲作プロジェクト」の実施により、現在、リベリアの学校給食には100%リベリア産の米が配給されています。 これらの日本の援助を通じて、JICSとも協力関係を構築でき、その結果、食糧援助の総額は35.2億円(およそ34百万USドル、国際機関を経由した食糧援助は除く)に上りました。食糧援助プロジェクトの成功は、日本とリベリアの二国間関係におけるJICSのプロジェクト管理力の高い専門性によるところが大きいと考えています。

(「日本国際協力システム年報2013」掲載文)

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