2007年3月5日

　平成18年度、JICSはJICAフランス事務所と中国事務所に調達支援要員を派遣しました。
　フランス事務所というと、いわゆる国際協力の現場から離れていて、調達支援要員を派遣することに奇異の感を抱く方が多いと思いますが、実は中近東・アフリカ諸国などの後方支援事務所として、また、機材の第三国調達の拠点として重要な役割を果たしています。支援要員は2ヶ月半の間に、アフリカ向け機材を中心として9カ国の案件について競争入札や見積競争の実施、契約手続きの支援等を行いました。
　一方、中国事務所は、JICA在外事務所の中でも3番目に機材の現地調達額が多く、支援要員が派遣された11月から翌年2月は、契約締結と納入のピークに当たり、支援要員は、仕様書作成や競争参加企業への資格審査をはじめ契約競争手続き全般や立会検査、およびモニタリング調査等を行いました。また、事務所の調達基盤強化を目的として、競争参加企業の資格審査基準、指名見積競争説明書、契約条項の見直し案の作成等も行いました。
　今年度JICSは、上記2事務所を含め10カ国のJICA在外事務所に調達支援要員を派遣したほか、9カ国で開催されたJICA事務所ナショナルスタッフ向けの調達手続きセミナーに講師を派遣しました。また、近年は在外事務所、専門家から現地調達のための機材情報の提供、仕様書作成等に関する依頼が増加しています。
　JICSは、これら様々な在外調達に関係する業務の実施を通じ、JICAが推進する「在外強化」を支援しています。