佐々木理事長が2007年11月6日から11日までインドネシアを訪問し、ニアス島グヌンシトリ病院フェーズ3の起工式に出席しました。
ニアス島は、スマトラ島から140km西方の海上に位置する北スマトラ州最大の島です。ニアス島にある唯一の国立病院が当該プロジェクトの対象となっているグヌンシトリ病院で、ニアス島全域をカバーする地域中核病院として位置づけられています。
このグヌンシトリ病院も、2004年12月26日に発生したスマトラ沖大地震およびインド洋津波、またそれに続き2005年3月28日にスマトラ島北西沖を震源として発生したニアス地震で大きな被害を被り、地域の中核病院としての機能を発揮できない状況にありました。このような状況の下、同病院の復興計画が策定され、各国の支援が集まり、日本政府もその一翼を担うことになりました。日本政府はインドネシア政府からの要請に基づき、フェーズ3を担当することとなりました。
全体は4つのフェーズに分けられ、フェーズ1と2の工事はつい先日完工し、今回はそれらの完工式とフェーズ3の起工式を兼ねたものとなりました。
起工式典にはバクリー国民福祉担当調整大臣およびアチェ・ニアス復興庁クントロ長官を初めとする多数のインドネシア政府関係者と日本を含む支援国の援助関係者が集い、盛大なものとなりました。佐々木理事長は他の支援側出席者とともに、インドネシア政府関係者から記念の名士用ジャケットと碑の贈呈を受けました。その後に視察したグヌンシトリ病院の工事現場では、生乾きのコンクリート製の記念碑の面にインドネシア政府関係者とともに署名を行いました。このコンクリート版は大切に保管され、竣工の際に病院内に記念碑として飾られることとなります。
行程中、天候不良のためフライトの変更を余儀なくされるなどハプニングにも見舞われましたが、インドネシアの現職大臣や現地市長から直接、深い謝意の言葉をいただくなど、支援が現地の災害復興に貢献していることを実感できる訪問となりました。
今後もJICSはインドネシア国政府関係者との連絡を密に取りながら、復興への支援を続けていきます。