日本政府によるイラク復興支援の一環として行われている「モスル水力(第一)発電所復旧計画」に関連して、2009年10月21日、JICSにイラク北部地域電力局長のコメントを伝えるために研修員の代表者としてマモーン・アーメッド氏が来訪しました。
「モスル水力(第一)発電所復旧計画」は、イラク第2の都市モスル市の北西約50キロメートルに位置するイラク最大の水力発電施設の一部を改修するもので、JICSはイラク電力省の代理人としてこのプロジェクトで必要となる機材や設備の納入者の選定、納入管理、資金管理などを実施してきました。
すでに発電プラントの補修と設備の更新が完了し、現在は追加のスペアパーツの調達と、今回導入した新しい設備の運転・保守のためのトレーニングを実施中です。
トレーニングの一環として、設備を納入したメーカーが、イラク電力省関係者と発電所のエンジニアあわせて20名を日本に招いて研修を行っており、 今回のJICSへの来訪は、研修員の代表であるマモーン・アーメッド氏がメーカーとコンサルタントの代表者とともにJICSを訪問したものです。
マモーン・アーメッド氏からはイラク北部地域電力局長からの感謝の言葉が伝えられ、感謝状をいただきました。
日本の支援による発電設備の更新により、現在の一般家庭約5.2万世帯(約26〜31万人分)への電力供給について、今後の長期にわたる配電が可能となり、地域住民の生活環境の改善につながりました。さらに今回、実地に即したトレーニングを実施したことにより、維持管理が適切に行われ、本プロジェクトの効果が持続することが期待されます。