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調達業務とは

(1) 品物編 (2) 建物編
Q JICSがやっている「調達業務」って、いったいどんなことをいうの?
A JICSが関わっているODAは、国民のお金が元になっているので、色々なルールがあるんだ。だから、JICSがやっているのは、「ODAのルールに従って、物品・サービスをとりそろえる仕事」ってことになるね。
「調達」という言葉には「物品・サービスをとりそろえる」という意味があるんだよ。つまり、「調達業務」とは「物品・サービスをとりそろえる仕事」ということだ。
JICSは日本で最初の調達機関なんだ。世界的に見ると他にイギリスのクラウン・エージェンツ、国連のUNOPSといった調達機関があるんだよ。
実際にどうやって「調達」するのか、お米を例にとって見てみよう。
JICS調達の流れ
A国から援助を頼まれてから、日本政府がその援助を決めます A国からお米が不足していて困っているので助けて欲しいという連絡が日本に届くと、日本国政府は検討・審査を行い、必要性が認められれば、A国に対して、お米を調達するための資金をあげることを決定します。
A国に資金が贈られます。
でも!お金はA国政府のものになっても、このお金は日本のODAのルールに沿って使わないといけないんだよ。だから、日本のODAのルールに沿った手続きをよく知っているJICSに業務を依頼してくるんだ。
必要な物の詳細(種類、分量、送付時期)を決めます JICSでは、どんなお米(種類)を、どのくらい(分量)買って、いつ(時期)届くようにするかを、お米を受け取るA国の政府やその他の農業関係者との話し合って決めます。この時に、現地の保管設備や環境、A国の食料事情や食習慣などについてよく理解することが重要です。
また、A国の食糧不足が深刻であっても、単純にお米をたくさん送ればいいというわけではありません。現地でお米を生産している人や販売している人などの農業関係者が困らないような配慮が不可欠です。


なるほど。沢山あげすぎるとA国で売られているお米が安くなりすぎたり、売れ残ったりして困る人が出てくるんだね。開発途上国の事情をきちんと調べなくてはいけないのね。
 
安くて質の良いものを買うための準備をし、どこから買うかを決めます 次にいくら(値段)で誰から買うか(購入先)についてODAのルールに沿って決定します。
これは、どこから(購入先)いくらで(値段)買うかを決めるために行う『入札会』の様子だよ。安くて質の良いものが買えるように、公正に行われるんだよ!
『入札会』って各社が自分の値段を書いた紙(札)を箱に入れて、その後みんなの前で開いて、一番値段が安い会社と契約の交渉を始めるのよね。ドキドキしちゃうわ。
ODA資金で買う物は、いわば日本から相手国への贈り物です。どれでもいいから安いものを選ぶというわけではなく、日本からの贈り物としてふさわしい品質を確保することも重要となります。
今回はB社のが一番安いぞ
 
船でお米を送る前の検査 B社によりお米の準備ができ、船に積む準備が出来たら、船積み前に、お米が契約通りの状態かを確認をします。
すごい量のお米だわ
 
現地に到着したら再検査 お米を輸送し、A国の港に着いたら、問題なくお米が届けられたか、再度検査を行います。
輸送中に損傷を受けていないかなどを検査するんだよ。
 
相手国へ引き渡し A国の目的地についたら、A国政府にお米を引渡します。
やったー!無事にお米が届いたよ
調達業務はここで終わりだけど、JICSは調達した品物やサービスがきちんと開発途上国の国民に届いているかの調査もサポートしてるんだ。さらに相手国政府と話しあいの場を持ったりもしているんだよ。送った後の様子もちゃんと調べることで、外務省、JICAがより良いODAを目指していることがわかるね。
今までにどんなものを調達したの?
Q お米以外にJICSは今までどんなものを調達したの?
A 綿花や鋼材といった原材料からトラクターなどの農業機械、コンサートホールの音響システムや電子顕微鏡などのハイテク機械、ポリオワクチンや医療品と幅広い品物を送付しているんだ。
調達品目例
ここに出てくるのはJICSが調達した品物の一例です。
医薬品 医療機器 食糧
原材料 燃料 農業機械
乗り物 特殊車輌
建設機械 教育に必要な機器
緊急支援物資 さまざまな機材
わぁ、いろんなものを贈っているのね
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