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治安回復のために、イラク内務省では、警察官の訓練・再配置など、警察組織の再建を進めていましたが、車両等の基本的機材が不足もあり、2004年当時、治安の安定化が計画通りに進んでいませんでした。そのため、イラク内務省では「警察車両供与計画」を策定し、警察車両及びバグダッドの2ヶ所の自動車整備工場への整備器具の購入に必要な資金協力を日本政府に要請してきました。
日本政府は、イラク復興に対する総額15億ドル(約1,500億円)の無償資金協力から、本要請に対する約30.1億円の緊急支援を平成16年1月16日に決定しました。 |
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イラク警察向けの車両・機材の調達
- オフロードタイプ警察車両:810台 (内、370台は追加分)
- セダンタイプ警察車両:340台 (内、160台は追加分)
- 自動車整備器具:2式
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車両の輸送は、輸送会社や警備会社などとその都度輸送方式や緊急連絡体制を確認しながら、2004年6月から約5ヶ月間にわたって行われました。輸送期間中は、たびたび事故に巻き込まれるなど困難の連続で、不幸にも6台が事故の被害にあい破損しましたが、プロジェクト関係者の昼夜を分かたぬ協力のおかげで合計1,114台の警察車両をイラク側に引き渡すことが出来ました。
このうち、800台は10ヶ所の主要警察署に配備され、地域のテロ対策や治安維持活動に活用されています。また、残り344台は国境警察に配布され、国外からの不審者や不審物の取り締まりに貢献しています。現場での活躍の様子は、ニュース写真などでたびたび伝えられています。 |
調達されたパトカーとイラク人警察官
(2004年11月) |
バグダッド市内で活躍するパトカー
(2005年2月) |
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