セネガル ダカール州にて車椅子通学に配慮したスロープ付き校舎完成

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2013年7月1日

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真新しいリベルテ6/C中学校(左右の2棟)

 セネガルにおいて2011年10月から開始されたコミュニティ開発支援無償 「ダカール州及びティエス州における小中学校建設計画」(合計31校 266教室を建設し、約12,000人が就学可能となる)にて建設されたダカール州の16校、129教室の引渡し式が去る5月8日、首都ダカール市の中心地に位置するリベルテ(Liberté) 6/C中学校にて、深田博史在セネガル日本国大使及びセリーニュ・バイ・チアム セネガル共和国国民教育大臣出席のもと和やかな雰囲気のなか執り行われました。

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引渡し式典開会:セネガル国旗掲揚
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新校舎から式典を見守る生徒達

 セネガルでは、2000年に策定された「教育・訓練10カ年計画(PDEF)※1 」の目標の実現・状況の改善に向けて教室数の増加に取り組み、我が国も1991年以降、無償資金協力のプロジェクトで約1,800教室(うち小学校約95%、中学校約5%)を建設してきました。しかし教室不足は深刻で、仮設教室や老朽施設の使用、過密状態での授業に加えて小学校では2部制授業、中学校では移動授業を採用して学校を運営していました。こうした状況に対応するため、セネガル政府より日本政府に対し、2009年8月にダカール州、ティエス州の小学校及び中学校の建設にかかる無償資金協力の要請があり、また我が国も2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD W)でアフリカ諸国の教育分野における取り組みへの協力強化を表明いることから、本計画の実施が決定しました。

 JICSはセネガル国民教育省の調達代理機関として、援助資金を管理し、コンサルタントの雇用、施工会社の選定・契約、家具納入会社の選定・契約など、小中学校建設に係わるプロジェクト全体の調達代理業務を行ってきました。

引渡し式(2013年5月8日)

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深田大使(左)とチアム大臣(右)によるテープカット
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生徒も式典に参加しました
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JICSプロジェクトマネージャーより、工事中の様子や完成建物、そして完成を喜ぶ子どもたちを収めた写真パネルを用い、プロジェクトの説明を行いました
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手前左からチアム大臣、深田大使、柴田次長

 引渡し式には日本側から深田大使、柴田和直JICAセネガル事務所次長及びJICA事務所員の方々、セネガル国側からチアム国民教育大臣を始め、ダカール州視学官および県視学官、各校の校長、地域学校設立委員会のメンバー、国民教育省・学校関係者、父兄会、生徒、地域の人々、その他JICSを含むプロジェクト関係者など総勢500名を超える人々が出席しました。

 チアム大臣は挨拶のなかで、教育セクターへの日本の様々な支援に感謝すると共に、「日本政府の支援により全16校の小中等学校が都市部に建設され、これまでの教室不足の問題を大きく改善できるとともに就業機会をも増やすことができました。国民教育省を代表して日本政府と日本国民に感謝します。」と述べられました。

 また、今回のプロジェクトの大きな特徴の一つは、建設した全ての建物に車椅子での通学や入館に配慮した、アクセススロープが設置されたことです。5月22日には、ダカール市の障害者支援センター敷地内に建設された、車椅子の生徒が多数通うタリブタボ中学校にて、完成の記念式典が開催されました。式典では生徒による劇が2作品披露され、1作目は健常者、2作目は健常者と障害者の混合で演技しました。両作品共に、障害者を偏見の目で見たり、いじめたりしてはいけないと訴えるもので、子どもたちの熱演が光っていました。

タリブダボ中学校にて

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アクセススロープが設置された新しい教室棟
(4教室)
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校舎レプリカキーの贈呈セレモニー(引渡し時)
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健常者と障害者による劇では、「障害者に対する偏見をやめよう!」と訴えました(完成記念式典)

その他 建設された学校にて

カーマサー2中学校
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早く新しい教室で勉強したいとのこと
リベルテ6/C 中学校
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とても嬉しそう!

引渡し後の授業風景:カリマジャカテカラ小学校

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教室が増えても、いまだ2人掛けの机椅子に3人掛けて授業を受けています。

※1:教育・訓練10カ年計画(Programme Décennal de l'Education et de la Formation, PDEF)
セネガル国政府は、教育訓練開発の基本計画を定める「教育・訓練10カ年計画(PDEF)」を2000年に策定した。フェーズ1(2001-2004)、フェーズ2(2005-2007)に続いて2009年6月にはフェーズ3(2009-2011)の計画書である「国家教育・訓練開発計画フェーズ3」(Plan national de développement de l'éducation et de la formation, PNDEF)が作成され、2011年までの目標として初等教育総就学率96%、前期中等教育総就学率47%、初等教育から前期中等教育への進学率68%を掲げている。

プロジェクト基礎情報

案件名 ダカール州及びティエス州小中学校建設計画
供与(E/N)額 12.13億円
交換公文(E/N)署名日 2011年3月8日
贈与契約(G/A)署名日 2011年3月8日
調達代理契約(A/A)日 2011年4月29日
契約相手(調達代理契約) セネガル共和国国民教育省
プロジェクト概要 ダカール州及びティエス州の小中等学校31校に266教室の建設及び教育関連家具等の調達。
JICSの役割 本プロジェクトの調達代理機関として、援助資金を管理するとともに、施工会社を始めとするプロジェクト推進に必要な役務や機材の調達及びプロジェクト監理を担当する。
調達内容 コンサルタント(施工監理)、学校建設(施工会社)、家具 (家具納入会社)
プロジェクトの主な流れ/現状 2011年6月:施工監理コンサルタントと契約
2011年9月:施工会社と契約
2012年5月:家具納入会社と契約
2013年5月:ダカール州の全16校が竣工、引渡し
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