2005年10月に発生した大規模な熱帯低気圧スタン(STAN)によって甚大な被害を受けたグアテマラに対して、日本政府は防災・災害復興支援無償による上水道施設、橋梁、灌漑施設の再建を実施しました。このプロジェクトに関してJICSは、グアテマラ国経済企画庁の調達代理機関として、入札によるコンサルタントや建設会社などの選定、契約締結、プロジェクトの進捗管理および資金管理を担当しました。
今般、このプロジェクトで上水道施設の再建工事を行ったケツァルテナンゴ市のバリエントス市長から、感謝の言葉を記した記念の盾がJICSに贈られました。
ケツァルテナンゴ市は、グアテマラの首都グアテマラシティから西に200キロほど離れた山岳地帯に位置しています。スタンによる被害は甚大で、湧水源や導水施設が破損し、約6万5,000人の市民が水不足に悩まされました。上道施水設の再建工事は2008年2月に竣工しており、現在では市民に水が安定的に供給されています。
今回贈られた記念の盾は、この上水道施設の瑕疵(かし)検査※も終了し、本プロジェクトが完全に終了したことを受け、ケツァルテナンゴ市がJICSに対して改めて感謝の意を表したものです。
水滴の形を模した盾からは、被災後の苦しい水不足を乗り越えた安堵感が伝わってくるようです。
※瑕疵(かし)検査:竣工後1年以内に不具合が生じた箇所はないか調べる検査