2008年3月18日

式典でイダム・サマウィ バントゥール県知事より記念品を受け取るJICS大島事務局長(左)

式典でスピーチする大島事務局長
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インドネシアのジャワ島中部沖で2006年5月27日に発生した大地震は、死者が約5,700名、倒壊した家屋が60万軒以上(うち13万軒弱の住宅が全壊)という甚大な被害をもたらしました。特にジョグジャカルタ特別州および中部ジャワ州での被害が深刻で、その中でもバントゥール県周辺での被害が最大であったと報告されています。
日本国政府は、この地震被害に対して、「国際緊急援助隊医療チームの派遣」、「国際緊急援助隊として自衛隊の医療支援のための部隊の派遣」、「緊急援助物資の提供」、「無償資金協力の実施」と幅広い援助を行ってきました。
この中でJICSは、「無償資金協力の実施」のうち、ジョグジャカルタ特別州と中部ジャワ州を対象とした緊急無償と、特に被害の大きかったジョグジャカルタ特別州のバントゥール県を対象とした防災・災害復興支援無償の調達代理機関として活動しています。
緊急無償のあとに実施した防災・災害復興支援無償では、当初から計画されていた施設(小学校2校、中学校7校、地域診療所5か所)の再建は予定よりも早く完了することができました。その結果、小中学校は2007年11月23日までに、また、地域診療所は2007年8月7日までに先方政府機関に引渡され、現在では生徒や住民によって活発に利用されています。
2008年1月、ジョグジャカルタ特別州政府の主催で引き渡し式が開催されました。在インドネシア日本国大使館、JICAインドネシア事務所、そしてJICSが招待され、JICSからは大島事務局長が出席しました。式典で大島事務局長は、イダム・サマウィ バントゥール県知事より記念品をいただき、地元政府関係者や住民に向けてスピーチを行いました。この式典の模様は、地元の新聞やテレビ等のメディアでも大きく取り上げられ、インドネシアへの日本の支援が紹介される良い機会となりました。
このプロジェクトは地域診療所や小・中学校の追加工事、追加機材の調達を残すのみとなりました。JICSは関係者と力を合わせて、これらの工事や機材の調達が無事に完了することを目指していきます。
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