ベナンのクフォ県、ズー県、コリーヌ県及びウエメ県ダンボ市において、教育環境と質の改善を目的として小学校51校249教室の建設および教室用備品の整備等を行うコミュニティ開発支援無償「第4次小学校建設計画」が実施されています。
JICSは、同国幼初等教育省と締結した調達代理契約に基づき、本プロジェクトに必要な役務や機材の調達業務およびプロジェクト全体の監理を担当しています。
本プロジェクトの対象である教室の一部が竣工したことを受け、2010年10月29日、引渡し式が開催されました。
引渡し式には、ベナン側からはフェリシアン・ザカリ幼初等教育大臣、ウエメ県知事、ダンボ市長などが、日本側からは在ベナン日本国大使、JICAベナン支所長およびJICS職員が出席しました。
式場に到着した大臣、大使一行は、地元女性による歓迎のダンスやブードゥー教のダンス、子どもたちの歌で迎えられ、熱気と興奮に満ちた会場で約200人におよぶ出席者からの盛大な歓迎を受けました。ベナン側からウエメ県知事、ダンボ市長らより今回のプロジェクトへの感謝の意が伝えられた後、日本側から在ベナン大使がこれまでのベナンに対する日本の援助について説明するとともに、本プロジェクトに関する両国関係者一丸となった取り組みにねぎらいと謝意が表されました。続いてザカリ幼初等教育大臣から、日本の援助に対する感謝の言葉が伝えられ、今後より一層ベナンと日本の関係が深まっていくことを期待するとのスピーチがありました。
その後、地元の子どもたちによるダンスやお芝居も披露され、2時間あまりの式典は大いに盛り上がりました。
式典後は、JICS担当者の案内のもと、大臣と大使が完成した校舎や教室の内部を見学しました。中には、現地で活動を行う青年海外協力隊員の指導のもとで生徒たちによって作られた折り紙や絵などで飾りつけを行っている教室もあり、新しい教室の完成を喜ぶ気持ちが伝わってきました。
また、本プロジェクトで建設した学校には、JICSが社会活動の一環として実施している「プロジェクト支援事業」により、世界地図とサッカーボールを記念品とし、引渡し式の最後に、JICSプロジェクトマネージャーより学校長へを贈呈しました。贈呈とあわせたJICSプロジェクトマネージャーによるスピーチで「将来サッカーワールドカップで日本とベナンが対決することを期待する」と述べたところ、会場からは希望に満ちた歓声と拍手が沸き起こりました。
残りの教室の建設工事も着々と進められています。JICSは、引き続き本プロジェクトの完了を目指し、サポートを続けていきます。