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カーボヴェルデ コミュニティ開発支援無償 「サンティアゴ島地下水開発・給水計画」で給水設備が完成し、引渡し式が開催されました お問い合せ English サイトマップ 文字表示標準 文字表示縮小 文字表示拡大
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カーボヴェルデ地図へ

2012年2月15日

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本プロジェクトで建設した20,000リットルの貯水槽

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本プロジェクト実施前の谷間の給水場

 大西洋に浮かぶ、火山性の15の島から構成されるカーボヴェルデは、乾燥気候により、年間降水量が少なく、飲料水の確保が最重要課題となっています。カーボヴェルデ政府は、地下水開発、地表水貯留および海水淡水化を3つの柱として水資源開発を進めています。なかでも、地下水開発については日本が実施した調査結果に基づき、日本を含めたドナー(援助国)がプロジェクトを推進してきましたが、カーボヴェルデ政府の財政難やコレラの発生などにより、当初の目標を達成できていない状況です。

 このため、同国政府の要請の下、日本政府は給水分野に対する支援を2004〜2006年に行い、その後、同支援を補完する「サンティアゴ島地下水開発・給水計画」の実施を2009年3月27日に決定しました。このプロジェクトは首都プライアのあるサンティアゴ島の山岳地帯26村落を対象として、井戸の掘削や、地下水を利用した給水施設の建設・修復、ポンプや発電機などの関連機材を供与するものです。

 JICSは、カーボヴェルデ政府の調達代理機関として、施設建設のために必要となる設計・施工監理コンサルタント、施工会社の選定、案件実施監理、プロジェクト資金の管理を主な業務として行ってきました。

 本プロジェクトの実施により、対象地域の約1万7,000人に安全な飲料水が安定して供給されることになります。また、きれいな水の供給により、コレラなどの水因性疾病の発生やそれによる乳幼児の高い死亡率も軽減されるとともに、就学期の児童や女性が過酷な水汲みの労働から解放され、就学・就職の機会が増大し、貧困からの脱却に寄与することが期待されています。

 このたび、すべての給水設備が完成し、2012年1月19日、サンチャゴ島の対象村落のうち、最北に位置するクーラル・ヴェッリョにて、カーボヴェルデのNeves首相や在カーボヴェルデ深田大使(セネガルにて兼轄)を主賓とした本プロジェクトの引渡し式が行われました。

 晴天に恵まれた当日、環境大臣をはじめとするカーボヴェルデ政府要人、サンティアゴ島9郡の代表、給水設備設置に関わった井戸掘削業者や施工業者、プロジェクトの裨益者となる周辺住民、日本側関係者など約100人立会いの下、給水塔の除幕式が行われました。カーボヴェルデ側からは、島国であり、山がちな地形等のため給水率が低い地方村落におけるプロジェクトの必要性と日本国への感謝が表され、これに対し深田大使からはプロジェクトが両国の友好の証であるとの言葉が返されました。また、給水塔が設置されるまでは、霧の水を網によって収集するしか取水手段がなかった地元住民からの感謝の踊りや歌が披露されました。

担当者からのメッセージ
 両国間で実施が決定してから約3年を経て完成を見たプロジェクトに、調達代理機関として関われたことを嬉しく思います。引渡し式では、現地に駐在して粘り強く監督業務を行なってきた日本人コンサルタント、実際の工事に携わった現地建築会社の社員たちが、お互いの苦労をねぎらい合って喜んでいる姿に、国際協力という言葉が体現されていました。

引渡し式の模様(2012.1.19)
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給水塔の前で記念プレートの除幕を行った
Neves首相と深田大使
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給水設備から汲まれた水を試飲する深田大使
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本プロジェクトの給水設備の施工開始から完成に到る
説明パネルを見る関係者
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式典挨拶するNeves首相
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地元住民からの感謝の歌を聞くNeves首相と深田大使
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子どもたちも水の大切さを発表。
手にした紙には「AGUA」(水)の文字が。
プロジェクト情報
供与(E/N)額 8.29億円
交換公文(E/N)署名日及び贈与契約(G/A)締結日 2009年3月27日
調達代理契約(A/A)締結日 2009年5月15日
契約相手 カーボヴェルデ共和国水資源管理庁
プロジェクト概要 サンティアゴ島の9郡を対象に簡易給水施設26箇所の建設及び給水施設の運営・維持管理指導等を行う。
JICSの役割 カーボヴェルデ共和国環境省に成り代わり本プロジェクトの調達代理機関として本プロジェクト推進に必要な役務や機材の調達、プロジェクト監理及び援助資金管理を担当する。
調達品目 井戸建設、給水設備建設・設置(パイプ、ポンプ、給水塔等)
プロジェクトの主な流れ/現状 2009年7月:施工監理コンサルタントと契約
2009年10月:井戸建設会社と契約、掘削開始
2009年10月:給水設備建設会社3社と契約、工事開始
2010年2月:井戸掘削完了
2010年5〜12月:残余金を用いての設備追加決定
2011年3月:井戸瑕疵検査完了
2011年10〜12月:給水設備仮引渡し
2012年10〜12月:給水設備瑕疵検査予定
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