モザンビークでは1980年代の内戦で多くの教育インフラが破壊されたこともあり、周辺諸国と比較して施設数や、就学率などの各種教育指標が低い水準にあります。このような状況を改善するために、モザンビーク政府より2006年わが国に対し、ガザ州、マプト州などにおける中学校建設に係る無償資金協力の要請がありました。この要請を受け、JICAによる調査を経て、2009年10月27日に両国間で交換公文が締結され、計4校の中学校新設等に必要な資金の供与が決定しました。
JICSはモザンビーク教育省に成り代わり、調達代理機関として援助資金を管理するとともに、コンサルタントの雇用、建設会社の選定・契約、学校家具の調達など、中学校建設にかかるプロジェクト全体の調達と案件管理業務を行っています。
このたび、ガザ州のシサノ中学校で教室棟、屋根付き運動場、多目的棟も含むすべての建物が完成し、これにより新たに450人(8教室)の生徒が通学できることとなりました。2012年1月16日には、Diombaガザ州知事、橋本在モザンビーク日本国大使、Luisモザンビーク教育省副大臣、那須JICAモザンビーク事務所長など多くの関係者が出席し、開校式が盛大に催されました。
開校式当日は、あいにくの雨でしたが、橋本大使らが校庭横に記念植樹を行い、橋本大使、Diomba知事、那須JICA事務所長やLuis副大臣らが校舎内を見て回りました。その後、橋本大使が出席者に向けてスピーチを行い、日本の援助によって建設された本中学校の開校を祝うとともに、今後も様々な分野でモザンビークの発展のために必要な援助を継続すると述べられました。
本プロジェクトの完了により、合わせて3,200人以上の子どもが新たに通学可能となります。
JICSは残るマプト州の2校とも2012年1月中の引渡しと家具の納入完了に向け、関係機関と協力し、全力で業務の追い込みに取り組んでいます(2012年1月16日時点)。