ニジェールで実施されているコミュニティ開発支援無償「マラディ州及びザンデール州小中学校教室建設計画」では、同国の初等教育環境改善のために全68か所で学校教室全105棟、トイレ棟全82棟の建設が進められています。
JICSは、同国政府との契約に基づき、調達代理機関として施工事業者、建設コンサルタントなどを選定の上、契約を締結し、各現場での進捗管理を行っています。
本プロジェクトは、JICSが調達代理機関として関わっているコミュニティ開発支援無償案件のなかでも建設件数が多いうえ、建設現場が広範囲で点在していることから、首都ニアメ、マラディ州、ザンデール州にそれぞれプロジェクト事務所を設置し職員を配置して業務にあたっています。現場で発生するさまざまな困難な問題を関係者との協力のもとで乗り越えながら、2010年3月現在、56か所で学校教室およびトイレ棟の引渡しを終えています。
2010年3月18日、マラディ州マラディマヤ県にあるダンガリ村において、本プロジェクトの一環として行われていた建設工事の終了に伴い、地域の学校運営委員会に学校が引渡されました。引渡しに際して、ダンガリ学校運営委員会より次の謝辞が寄せられました。
「日本の皆様へ ダンガリ学校運営委員会は、日本の皆様が日本政府のODAによりJICSを通じて教室とトイレを建設してくれたことに対し、感謝申し上げます。我々は、ずっと感謝の気持ちを忘れません。
我々は、この工事が無事に終わるために努力を惜しまなかったニジェール政府、教育省、地方教育局、視学官および施工業者であるサアドゥ フディ社に対しても謝辞をささげます。
我々は、今回の建築物をできる限り維持管理し、適切に使用することをお約束します。」
今後、この地域ではソフトコンポーネント(ソフト面の支援)として、建設した学校施設の適切な維持管理方法の指導やトイレの使用に関する衛生教育などを現地の児童に対して行う予定です。
JICSは引き続き、調達業務を通して、このプロジェクトの実施をサポートしていきます。