2010年2月8日

ジュバ職業訓練センター外観

職業訓練のためのワークショップ

座学の授業風景 |
スーダンは北をエジプト、南をケニアと接する広大な国で、面積は日本の7倍、アフリカ大陸最大の国です。「アフリカのパン籠」と呼ばれるほど潜在的農業生産力がある国ですが、1950年代から2005年1月に南北和平合意(CPA)が締結されるまで、断続的に50年にわたって内戦が継続し、大きな傷跡を残しています。
南部スーダン政府は、復興に向けて努力していますが、資金が絶対的に不足している状況です。こうしたなか、国際社会は南部スーダンの平和の定着に向けた支援を積極的に行っており、日本もその一翼を担っています。
南部スーダン政府のあるジュバ市は、ナイル川に面した町です。もともと大きな町ではなかったため、現在、急ピッチでインフラ整備が進み、首都としての街づくりが進んでいます。こうした復興活動に伴い、建築や自動車整備などの技術者の需要が高まっていますが、内戦の間、技術者たちは十分な訓練を受けていないことから、人材育成が緊急の課題となっています。
そこで日本政府は、2006年からジュバ職業訓練センターにおいて独立行政法人国際協力機構(JICA)による技術協力プロジェクト「基礎的技能・職業訓練強化計画」を実施しました。
そして2008年7月、スーダン政府はプロジェクトの効果をより一層高め、持続させるために、同センターの施設・機材の改善を目的とした無償資金協力を要請し、2009年6月に紛争予防・平和構築無償による、「ジュバ職業訓練センター拡張計画」の実施が決定しました。
JICSはこのプロジェクトに関して、2009年10月2日、南部スーダン政府と調達代理契約を締結のうえ、ジュバ市に事務所を設置し、活動を開始しています。JICSはこの案件に関して、(1)ジュバ職業訓練センターの校舎建設と改修のための競争入札による施工会社の選定・契約、(2)センター向けの職業訓練用機材の調達、(3)資金の適正な管理などを含むプロジェクト全体の監理を実施していきます。
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