治安悪化が著しいアフガニスタンで開発プロジェクトをとり進めるのは容易ではない中、2011年4月からカブール国際空港敷地内での太陽光発電システム建設は、安全を第一に本格的な建設工事が開始され、無事同年11月13日に完工し、先方政府への引き渡しを行いました。12月11日にはバタッシュ運輸民間航空省副大臣、高橋駐アフガニスタン日本国大使の参加のもと、引き渡し式が行われました。式典当日には複数の現地メディア関係者が取材に訪れ、本プロジェクトに対する関心の高さがうかがわれました。
この太陽光発電システムは245Kw/Pを発電し、発電された電力は空港施設運営に活用されます。年間発電量は40万Kwで、空港における年間総使用電力の約30%を補うことが期待されています。また、カブール市内では市内電力不足により、民家や企業が使用する発電機からの排気ガスで大気汚染が社会問題となっているなか、クリーンな太陽光発電による再利用可能エネルギーの重要性への関心を高める効果や間接的な市内電力不足の緩和につながる効果が期待されます。
当該システムの維持管理は、空港の技術者によって行われることから、2011年11月中旬から2012年3月末まで維持管理等のトレーニングを実施中です。