ジブチは、アフリカ大陸の北東部に位置し、紅海とアデン湾を臨む国です。年間降雨量が150ミリ程度と少なく、高温で乾燥した厳しい気候であるため、人々は地下水や雨水を利用して生活しています。近年、干ばつの影響により、水の確保がより一層深刻な問題になっていることから、同国政府から日本政府に対して援助の要請があったことを受け、2010年3月17日、同国に対する環境プログラム無償「気候変動による自然災害対処能力向上計画」の実施が決定されました。
日本政府は、2008年5月に開催された第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、アフリカ諸国の水、衛生、環境・気候変動に関する分野における取り組みへの支援を表明しており、今回のプロジェクトはこの一環として実施されるものです。
このプロジェクトでは、雨水を集めて農業や家畜用飲料水として利用するための貯水池の建設に必要となる、ダンプトラックなどの工事車両、建機などの調達を行います。JICSは、ジブチ国水資源担当農業・牧畜・海洋省の調達代理機関として、援助資金の管理、入札による契約相手の選定と契約締結、案件全体の進捗管理などを行っています。
2010年10月18日、ジブチ国水資源担当農業・牧畜・海洋大臣アブドゥルカデール・カミル・モハメド氏と同省次官イドリス・アブドゥ・アリ氏ら関係者が、本プロジェクトにおける機材調達の入札会に立ち会うため、JICSを来訪しました。
また、仲谷理事長と会談し、本プロジェクトに関するJICSの協力に対して謝意を表すとともに、今後の協力関係をより一層強化していくことを確認し合いました。