2010年4月14日朝、中国青海省玉樹県をマグニチュード7規模の大地震が襲い、4月末時点で、死者約2,700人、負傷者1万2千人以上、約10万人が家を失うなど、甚大な被害が発生しました。
中国政府は温家宝首相に続き、胡錦濤国家主席が海外での首脳会談を切り上げ急遽帰国して被災地入りするなど、国を挙げての救援活動に取り組んでいます。被災地である玉樹県は標高4千メートルと高地にあり、救援隊員が高山病にかかったり、取材記者が高山病で死亡するなど、非常に困難な状況での救援活動が続けられています。
このような中、地震発生から一夜明けた4月15日、日本政府はこの地震災害に対する支援として、1億円を上限とする緊急無償資金協力を表明しました。
これを受けて、JICSは中国政府と調達代理契約を締結し、同国政府からの要請に基づき地震被害に対応するために必要な次の物品を調達しました。
2010年6月13日、調達物品の第一便(移動式簡易水洗トイレと太陽熱シャワー)が青海省の省都である西寧市に到着したことから、同省衛生庁の倉庫にて、中国側を代表して中国商務部国際司参事官 張氏、青海省人民政府副秘書長 王氏、同省商務庁副庁長 汪氏、同省赤十字会秘書長 張氏、そして日本側からは在中国日本大使館 片山公使など、日中関係者出席のもと引渡し式典が開催されました。
式典では商務部国際司参事官 張氏など列席者がスピーチを行い、日本政府の支援に対する謝意が述べられました。また、片山公使からは、日中友好の証として本無償資金協力がすこしでも被災者の皆様に役立つことを祈念する旨述べられました。
調達物品は、中国側の準備が整い次第、順次被災地に輸送される予定です。