2007年8月29日
2006年5月27日に発生したジャワ島中部地震被害に対する緊急無償資金協力事業において、JICSはインドネシア政府の調達監理機関として物資調達業務を実施しました。JICSではこの調達業務に関する自己評価を目的として、松本評議員会会長を団長とする調査団を派遣、現地調査を行いました。
この調査の結果、現地被災住民への物資配布時に、ジョグジャカルタ州政府の元緊急物資出納管理者Budi Agung Nurcahyo氏の、被災住民のニーズに応じた適切かつ迅速な対応が、本案件の実施効果を多いに高めたということが確認されました。Nurcahyo氏は通常の配布ルート(州政府→県政府→郡政府→村役場)では住民へ支給するまでに時間を要するため、緊急性を優先して直接住民へ支援物資を配布しました。この結果、被災住民に迅速に支援物資が届き、緊急援助の効果が飛躍的に高まったと考えられます。
JICSはこれを受け、Nurcahyo氏へ感謝の意を表して、2007年8月に感謝状及び記念品を贈呈いたしました。感謝状と記念品を受け取ったNurcahyo氏からは「あの時は如何に早く物資を被災民に届けるかを考えました。既存のルールに従うと配布が何日も遅れてしまうので、上司と相談して新しい枠組みを考えて配布しました。それをこのような形で評価してもらえるとは考えていなかったので本当に感動しました。」とのお言葉をいただきました。
JICSは今後も各関係者とのコミュニケーションを大切にしながら、調達業務をさらに円滑に実施できるよう精進していきます。
|