2009年7月21日
2009年4月に行われた政府間協議(コミッティ)
納入された米
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ブルキナファソは西アフリカの内陸に位置する国です。人口の約90%が農業に従事する農業国ですが、天水農業が中心であるため、気象条件に左右され生産が不安定でした。また、近年の気候変動の影響などで干ばつによる被害が深刻な年もあり、自国の農業生産だけでは食糧が不足する状況が続いていました。国連開発計画(UNDP)の人間開発指標(HDI)(2006年)では、177か国中174位にあり、国民の39%が慢性的に栄養不良の状態にあるとの報告がされています。
こうした状況の改善のため、日本は同国政府に対して2003年度より食糧援助を実施してきましたが、依然として慢性的な食糧不足の状態にあることから、2008年2月22日、平成19年度食糧援助の実施が両国政府間で決定しました。
JICSはブルキナファソ政府の調達代理機関として、政府米を輸送する業者の選定、納入管理などの業務を担当しました。2008年11月に米の調達は完了し、調達された米の配布状況や見返り資金の積み立て状況等をフォローする政府間協議(コミッティ)が2009年4月に行われました。
ブルキナファソ政府側の実施機関からは、食糧不足が深刻化するなかで日本からの援助は同国の食糧安全保障に貢献するとして高く評価されました。
本件でブルキナファソに調達された米の一部は、現地のNGOを通じて特に貧しい人々に無償配布されることになっていることから、日本のODAと現地のNGOとの連携をいかした援助として期待されています。
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