経済社会開発計画
トンガ海底火山噴火を乗り越えるための海上輸送面の支援
2024年11月29日
トンガの夢が詰まった2隻目の日本製タグボート
南太平洋に位置する大小172の島々から成るトンガ王国ですが、その首都ヌクアロファが在するトンガタプ島は広大な浅瀬を持ち、基幹貿易港Nuku’alofa(ヌクアロファ)港では、大型船舶の牽引・誘導・補助を担うタグボートの存在が不可欠です。1994年に日本政府の無償資金協力で調達されたHifofuaの曳航力をパワーアップしたファンガ・イ・リフカ(Fanga‘i Lifuka)号は、トンガ政府の希望を叶えるため綿密な協議を重ね、ウィンチ位置など細部にこだわった仕様となりました。
タグボートの航行(提供:(株)小門[おど]造船)
関係者の連携がトンガの潜在的能力を引き出す
コンサルタント、契約者、エンジンメーカー、船舶艤装品メーカー、造船所、検査機関、輸送業者などの各関係者が、入札、契約、起工、進水、海上公試、完成検査、航海、トレーニング、引渡しの各過程で各自の役割を果たしました。JICSは扇の要のように、多方面の関係者から緊密な協力を得つつ調達手続きを進めました。本船は、日本製タグボートとしては最大級。本船の調達で、地理的環境により制約のあったトンガ海上輸送の飛躍が期待されます。
案件概要
トンガ王国海上輸送能力を向上させるタグボートの調達
トンガ王国における経済社会の基幹インフラである海上輸送を充実させるタグボートの調達で、同国の国際貿易の維持・拡大、またほかの太平洋地域との連結性が強化されます。
調達代理契約締結先 | トンガ王国公営企業省 |
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エンドユーザー | トンガ王国港湾公社 |
供与額 | 10億円 |
政府間決定日 | 2021年9月3日 |