経済社会開発計画
内陸国ラオスの物流インフラの強化を図る

2024年11月29日

9: 産業と技術革新の基盤をつくろう

国道修復のために求められる迅速な機材調達

ラオスにおいて、陸路は物流を支える重要なインフラですが、同国の国道は深刻な老朽化・損傷が進み、さらに隣国から訪れる過積載車両がこれを加速させ、国道の約55%の寿命が3年以下という調査結果が出ています。一方、実際の修復作業は限定的で、年々悪化する一途にあります。そのため、早急な修復作業ができるよう、両国政府間の交換公文(E/N)締結から4カ月程でサプライヤーとの調達契約を締結し、サプライヤー、メーカーをはじめ関係者の皆様に協力いただき要請機材の早期納入を実現しました。

ラオス政府のニーズを満たし、環境にも配慮した機材選定

調達機材のひとつであるロードスタビライザーを用いた工法は、既設舗装を破砕利用しながら路盤を再生する工程を一度に実施でき、工期短縮、建設費削減、道路廃棄物削減による環境保全につながります。ラオス国内法に準拠し、エンドユーザーが現場で有効に使えることを第一に、最先端技術を用いた建機の導入とラオスでの普及を考慮して、入札仕様確定のため協議を重ねました。すべての機材が納入された後は、現地での活用が円滑に進むよう、本支援の監理を実施していきます。

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スタビライザーの工場出荷前検査
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モーターグレーダーのトレーニングを実施。エンドユーザーの国道8号線公社と共に
(提供:丸紅プロテックス(株)および(株)小松製作所)

案件概要

最先端の道路維持管理・補修機材の調達

老朽化・損傷が進む国道修復には、効果的なメンテナンス作業と修復作業の実施が求められていることから、最先端の建機の導入と普及に向けて、日本政府はラオス政府に対し、無償資金協力を行うことを決定しました。

調達代理契約締結先 ラオス人民民主共和国公共事業運輸省
エンドユーザー 国道8号線公社
供与額 8億円
政府間決定日 2022年12月22日