ナイジェリア 「オヨ州小学校建設計画」 起工式の開催
2015年10月21日
ナイジェリア連邦共和国における「オヨ州小学校建設計画」の起工式が、2015年8月12日にナイジェリア南西部のオヨ州首都イバダン郊外に位置するオヨ市のオケオロラ小学校にて開催されました。
式典には、ナイジェリア側からアビオラ アジモビ オヨ州知事及びシャロン ロウオ オリエロ オヴィエムノ基礎教育普及化委員会副次官、日本側から大塚雅也在ナイジェリア日本国大使館参事官、中村浩孝JICAナイジェリア事務所長が主賓として参加し、本邦コンサルタント、学校関係者、生徒、地域住民の方々、JICS職員など多くのプロジェクト関係者が参加しました。
手作りの両国旗を持った子供達に出迎えられて開始された起工式は、総数500名以上が参加する非常に大規模なものでした。アジモビ州知事、大塚参事官は、経済成長及び民主化の基盤である教育の重要性を強調され、教育を通じて子供達が国家を担う立派な市民へと成長することへの期待を述べられました。起工式終了後には、日本国側のプロジェクト関係者のもとに子供達が大勢集まり、身動きが取れないほどでした。
児童達との写真撮影
大塚参事官(右側)、中村事務所長(左側)
また起工式と共に、日本側関係者によるナイジェリア関係者への表敬訪問や両国関係者によるサイト視察が実施され、当該プロジェクトの実施意義について再度確認されました。なお、表敬訪問や起工式は、現地のメディアでも報道されましたので、一部ご紹介いたします。
下記のURLは、CEOAfrica(ソーシャルメディアネットワーク)のWEBサイト(英語)です。
起工式等のプロジェクトに関する記事が掲載されています。
- http://www.ceoafrica.com/viewnews.php?tabnews=16400
- http://www.ceoafrica.com/viewnews.php?tabnews=16472
ナイジェリアでは、9年間の基礎教育の無償化・義務化により教育機会が広がり、大幅な改善が進んでいますが、南西部のオヨ州ではいまだ1教室あたりの平均児童数が65人に達し、学習環境の改善が大きな課題となっています。日本政府はナイジェリア政府の要請を受け、小学校30校(231教室、便所218ブース、学校家具)を建設するための資金援助を決定し、両国政府で交換公文を交わしました。JICAは調達条件やナイジェリア政府が実施することなどを定めた贈与契約(G/A)に基づき、資金を供与しました。JICSはナイジェリア政府の調達代理機関として、資金管理や施工会社及びコンサルタントの選定、両国関係者の調整等、プロジェクト全体の管理などを実施します。このプロジェクトの実施により、良質な初等教育環境の整備に繋がることが期待されています。
アジモビ州知事(中央)によるテープカット
大塚参事官(右側)、中村事務所長(左側)
アジモビ州知事(左側)表敬訪問
大塚参事官(中央)、中村事務所長(右側)
両国によるサイト視察
JICSはナイジェリア北部のカノ州でも、基礎教育普及化委員会の調達代理機関として2010年から計30校(287教室、便所272ブース、学校家具)の学校建設に携わりました。建設中に同州でテロが発生し、非常に厳しい状況でのプロジェクト管理でしたが、2012年9月無事に全校の引渡しを完了しました。こうした困難を乗り越える過程で築いてきた両国の関係機関との信頼関係を生かし、引き続き本案件の適切な実施に努めてまいります。
プロジェクト基礎情報
案件名 | オヨ州小学校建設計画 |
供与(E/N)額 | 12.77億円 |
交換公文(E/N)署名日 | 2014年9月30日 |
贈与契約(G/A)署名日 | 2014年9月30日 |
調達代理契約(A/A)日 | 2014年11月12日 |
契約相手(調達代理契約) | 基礎教育普及化委員会 (Universal Basic Education Commission: UBEC) |
プロジェクト概要 | オヨ州対象地域での計30校(231教室、便所218ブース、学校家具)の小学校の建設 |
JICSの役割 | 本プロジェクトの調達代理機関として、資金管理、施工会社(建設・学校家具調達)及びコンサルタント(施工監理)、両国関係者の調整等、プロジェクト全体の監理を実施する。 |
調達品目 | コンサルタント(施工監理) 学校建設・学校家具の調達(施工会社) |
プロジェクトの主な流れ/現状 | 2015年1月:コンサルタントと施工監理契約締結 2015年5月下旬:施工会社と建設・家具調達契約締結 2015年6月上旬:工事着工 |