【JICS NGO支援事業】活動報告・意見交換会を開催しました

2016年10月20日

意見交換会の様子1(グループ別の意見交換)
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 JICS NGO支援事業では、国際協力分野で活躍する日本の中小規模のNGO・NPO団体に対し支援金の助成を行っていますが、資金の支援だけでなく、年1回、JICS本部(東京都新宿区)に支援先の団体が集まる「活動報告・意見交換会」の機会を設けています。この会は各団体が実施した活動を報告し、参加団体間がその経験を共有したり、専門家よりアドバイスを受ける機会になっています。

 活動報告会は2016年9月29日(木)に開催され、平成26(2014)年度支援により1年間(2014年4月〜2015年3月)活動した単年度支援の12団体と、1年目事業を終えて現在2年目事業を実施中である複数年度支援の1団体の各事業担当者、また、事業の支援先を決定する審査委員や外部専門家など合計約40名が参加しました。

活動報告の様子1
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JICS NGO支援事業によるホームページの制作・リニューアルについて報告した、
アジアコミュニティーセンター21(ACC21)【左】とESAアジア教育支援の会【右】

 活動報告会は、団体ホームページ制作事業を実施した3団体からスタートしました。

 ホームページは団体の顔であり、ページを訪れる人に活動内容を知ってもらうための重要なツールですが、その有効活用には様々な工夫と、メンテナンスにかける手間・運用資金の確保が必要となるため、後回しになりがちな事業です。

 この改訂事業に着手した各団体からは、自身の強み・弱みを把握した上で、今後の団体基盤強化に役立つ重要なツールとしてホームページを完成させたこと、引き続きそれを利用した基盤強化戦略や更なる改良の検討を行っていることなどが報告されました。

 また、その他の団体基盤強化事業や現地直接事業についても、支援金による活動成果や今後の課題について報告がありました。

活動報告の様子2
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ARUN Seedの報告
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北関東医療相談会発表後の質疑応答
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制作した冊子を紹介(スタディーツアー研究会)
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メモを取りながら報告を聴く参加者も多かったです

 その後の意見交換会では、参加者が3つのグループにわかれ、審査委員・外部専門家とともに、経験談の共有や団体の抱える悩みや課題の相談を行い、最後に全体会で各グループでの意見交換内容が報告されました。

 今年が元年となるSDGs※1の目標を意識した活動をすること、団体内でミッション、ビジョンの再認識と共有が重要であること、また活動理念をどのように発信して支援者の共感を獲得して、安定した活動の継続に必要な収入増に繋げるのか等が議論されたほか、昨今の治安悪化による活動上の留意点や各団体の対策事例の紹介なども行われました。

 多くの団体が長い間抱えている課題を一気に解決することは難しい面もありますが、他の団体と悩みや経験を共有することで、今後の活動に繋がるヒントが得られた機会となりました。
JICSは今後もNGO・NPO団体の活動を様々な形で支援していきます。

意見交換会の様子2
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グループ別の意見交換
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全体で各グループの討議内容を報告

※1 SDGs : 2015年の9月に国連本部で「国連持続可能な開発サミット」が開催され、150を超える加盟国首脳が参加して、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
本アジェンダは、人間、地球及び繁栄のための行動計画として、宣言および目標を掲げています。この掲げられた目標がミレニアム開発目標(MDGs)の後継であり、17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」です。
★参考:国際連合広報センターWEBサイト(詳しくはこちらをご覧ください)