アジア欧州財団新型インフルエンザ対策支援年次会合の開催とWHOアジア太平洋感染症対策戦略地域会合への参加

2019年7月11日

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年次会合(JICS本部)にてプロジェクトの進捗を報告
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WHO APSEDIII地域会合の様子

 JICSはアジア欧州財団(ASEF)と連携し、同財団加盟国向けの新型インフルエンザ対策事業の実施機関として、新型インフルエンザの早期封じ込めを目的とした抗ウイルス薬及び防疫用品の調達、備蓄、備蓄品の緊急輸送や事業全体の資金管理を行っています。2019年5月21日には、事業関係者である内閣府、外務省、厚生労働省、ASEF、WHO西太平洋事務局(WPRO)がJICS本部に集まり、年次会合が開催されました。同会合では、アジア地域内外における感染症リスクや事例の共有に加えて、インフルエンザを含む新型の感染症への対応策や、昨年の年次会合で抽出された課題や取り組み状況に関する議論が行われ、今後の新型インフルエンザ対策事業の方向性について意見交換が行われました。

 また、2019年6月25日から27日にかけて、フィリピン・マニラにおいて、WHO主催のアジア太平洋感染症対策戦略(APSEDIII)地域会合が開催され、WHO西太平洋事務局加盟国の保健省、疾病予防センターほか、アジア欧州財団(ASEF)、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)等の関係者が多く出席しました。JICSからは、上記アジア欧州財団(ASEF)日本信託基金新型インフルエンザ対策支援事業のプロジェクトマネージャーを務める大友陽平職員が参加しました。会合では、今後アジア太平洋地域において起こりうる新型の感染症に対し、アジアの各国が適切に対応できるよう、WHO西太平洋事務局が作成した「アジア太平洋感染症対策戦略」に基づいた各国の感染症対策事例の紹介や、パネルディスカッションが行われ、JICSも新型インフルエンザ対策の一例として、上記新型インフルエンザ対策事業の紹介を行いました。

 JICSは今後も今回のような国際会議や各種会合等機会を通じて、関係者との緊密な意思疎通を図り、事業の着実な実施に努めます。

プロジェクト基礎情報

プロジェクト名 ASEF日本信託基金新型インフルエンザ対策支援<平成19年度>
決定日 2008年12月5日
プロジェクト実施額 18億円
調達監理契約 アジア欧州財団(ASEF)と実施代理人契約を締結
プロジェクト概要 ASEAN地域およびその近隣国で、新型インフルエンザが発生した場合の感染拡大に備え、抗インフルエンザウイルス薬および防護用品 (PPE)等の調達・備蓄、感染発生時にそれらの緊急放出を実施
JICSの役割 インフルエンザウイルス薬および防護用品50万人分の調達、備蓄倉庫の手配、備蓄品管理、緊急時の備蓄品投入などの業務を実施