南スーダン
「ジュバ職業訓練センター拡張計画」が完了
2013年1月18日
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新たな実習棟
2011年7月9日にアフリカ54番目の国として独立した「南スーダン」の首都ジュバでは、2005年の南北包括和平合意成立後、急速に帰還民が増えましたが、その多くが長い内戦のため、技術などを取得していないことから、仕事に就けず、技術などを身につける職業訓練の実施が緊急の課題となっていました。
このような中、スーダン政府より日本政府に対しジュバ職業訓練センターの施設の建設、改修、および訓練機材の調達要請が有り、2009年6月にジュバ職業訓練センター拡張計画の実施が決定しました。
JICSは南スーダン政府(プロジェクト開始時は独立前のため南部スーダン政府)の調達代理機関としてプロジェクトの全体監理や資金管理、必要な機材や役務の調達などを行いました。施設の建設や改修、必要な家具やPC等の据付や引渡しが完了し、2012年10月29日には、南スーダンのリエック・マチャル・テニィ副大統領、クォン・ダニエル・ガトルアク労働省副大臣、日本政府ジュバ連絡事務所・赤松武所長、JICA南スーダン事務所・花谷厚所長をはじめとしたプロジェクト関係者が出席し、完工式が開催されました。
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新たな訓練機材
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新たな実習棟の鍵の引渡し
2012年6月7日
完工式
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テープカットの様子(左より赤松所長、マチャル副大統領、ガトルアク副大臣、花谷所長)
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JICSは労働省より感謝状をいただきました
プロジェクト担当者のコメント
2年半ほど前よりジュバでプロジェクトに携わってきましたが、南スーダン独立後も人々の生活は楽になったと言えない状況です。雇用については、安定した賃金や高賃金の職種には外国人の雇用が目立ちます。今回のプロジェクトで拡張を行った職業訓練センターでは、自動車整備、建築、金属加工、木工、配管、電気・空調・冷蔵、コンピュータの7分野の職業訓練を行っていますが、より多くの修了者が社会で活躍し、南スーダンの発展に貢献することを期待しています。
また、南スーダンでは、ジャガイモなどの農産物をほぼ輸入に頼っているため、農産物の価格が高く、国民生活を圧迫しています。農業分野の振興や発展も南スーダンが抱えている大きな課題の一つです。
プロジェクト基礎情報
案件名 | ジュバ職業訓練センター拡張計画 |
政府間決定日 | 2009年6月30日 |
供与(E/N)額 | 11.29億円 |
調達代理契約 | 2009年10月2日 |
プロジェクト概要 | 技術者の育成が緊急の課題となっているスーダンにおいて、先に実施された職業訓練にかかる技術協力プロジェクトの効果をより一層高め、持続させるため、ジュバ職業訓練センターの施設建設・改修、および必要な機材の調達などを実施。 |
調達品目 | (1)ジュバ職業訓練センターの校舎建設及び改修 (2)職業訓練用機材の調達 |
JICSの役割 | 本プロジェクトの調達代理機関として、プロジェクトの推進に必要な役務や機材の調達、プロジェクト監理および資金管理を担当。 |