ガンビア 食糧援助
干ばつの被害を補う、貴重な食糧援助の実施

2012年6月27日

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農地の様子
ガンビアでは、同じ農地を乾期には畑、雨期には水田として使用します。

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調達された米が保管される倉庫

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政府間協議の様子

 ガンビア共和国はアフリカ大陸の大西洋沿岸に位置し、ガンビア川河口から内陸に細長く伸びた熱帯気候に属する国です。国土面積は11,300キロメートル。この岐阜県ほどの面積に180万人が暮らしています。

 ガンビア共和国では労働人口の60%が農業に従事していますが、その生活様式は現在でも天水依存型で、毎年の農業生産量が降雨量によって大きく左右される傾向にあります。特に2011年は深刻な干ばつを経験し、穀物生産量が例年の5分の1に激減するなど、農業生産基盤の脆弱さが露呈しました。また、食糧自給率が低く、50%以上を輸入に依存しているため、低所得者層は廉価な国産食糧の入手が難しい状況にあり、ガンビア政府の食糧安定供給に向けた努力が続いています。

 2011年3月10日、日本政府はガンビア共和国に対し、食糧を調達するための無償資金協力である食糧援助(KR)の供与を決定しました。食糧援助の供与に際し、JICSはガンビア政府と調達代理契約を締結し、一般競争入札を通じて12,609トンの米の調達や、適切なタイミングで確実に現地に米を届けるための納入監理および資金管理を行いました。また、2012年5月31日に開催された政府間協議では、事務局を務めました。この会議中、ガンビア政府より、天候不順による食糧不足が深刻化する中で、適切なタイミングで食糧を供給し、ガンビア政府の要求に応えてくれたとして、JICSに対する深い感謝の意が表され、JICSの調達代理業務がガンビア共和国の食糧安定供給に貢献している点が評価されました。